CHERUBIM ☆ GRAVEL ☆ 納車!

当店がオープン当初からイチオシするバイクブランド、CHERUBIM(ケルビム)。
ただ「自転車を買う」のとは少し違うカスタムオーダー。
「自転車を誂える」という言い方がしっくりくるかな?
自分の使い方に合わせ、自分の体格に合わせ、自分の好みに合わせ、フレームビルダーに作ってもらうのは、本当に楽しいお買い物。
さて、またまたスペシャルなケルビムバイクを納車させていただきましたよ!
オーナー様のこだわり満載のバイクにつき、この記事はかなり長くなりそうです。

CHERUBIM GRAVEL

これはまたかっこいいバイクですねー。
グラベル遊び大好きなお客さまからのオーダーです。
オーダーからお渡しまで、大変長い時間がかかってしまいましたが、本当に素敵に組み上がりました。
さて、もう一枚写真を見ていただきましょう。

う、なんか違う。
って、すぐわかりますよね?
そう、タイヤとホイールです。

2組の手組みホイール

今回は1つのバイクに4本(2セット)のホイールという形での組み上げをさせていただきました。
上の写真は700cで、下の方は650b。
タイヤサイズも、700cの方は40mmで、と650bの方は47mmと変化を持たせています。
その日の遊びのスタイルによって合う方のホイールをチョイスできるという、なんとも羨ましい環境の出来上がりですな。

ちなみにホイールはいずれも手組みで、
700cの方はINDUSTRY NINEのハブにVELOCITY AILERONリム。
650bはハブもリムもWHITE INDUSTRYのもの

を使用して組み上げさせていただきました。

使うパーツに合わせて作るフレーム

このバイクにはドロッパー シートポストを採用しています。
ドロッパーにはトラベル量(下げられる長さ)というものがあり、最も長く伸ばした状態で正しいサドル高が出せるようにしなければなりません。
ですので、通常は使用するフレームとライダーのサドル高から、使用できるポストが決まってきます。
しかしこのフレームはカスタムメイド。
逆に、使いたいドロッパーシートポストを決めてから、そのポストが使用できる寸法(シートチューブ長)でフレームを作るということが可能になるのです。

今回のオーナー様は少しでも大きなトラベル量を確保したいということで、PNW COMPONENTSのRAINIER GEN3という可変トラベルのモデルを選択。
95mmから125mmまで、5mm刻みでトラベル量を変更することができるもので、それを95mmトラベルで使用。
実際に現物を95mmトラベルに合わせてから各寸法を採寸し、サドルのスタックハイトなども計算してフレームのシートチューブ長を算出しました。
もちろんトラベル量が大きくなるほどシートチューブ長は短くなり、スローピングが大きくなるのですが、その辺も図面上で確認してイメージできるので問題はありません。
この辺りは、僕のバイクをオーダーした際にも同じステップを踏んでいるので、とてもスムースに進みましたよ。

ケーブル取り回しにも ひと工夫

そして、そのドロッパー用のケーブルを始め、リアブレーキホース、リアディレイラーケーブルなどは、すべてダウンチューブの上の方からフレームチューブの中を通しています。
特にスペースの厳しくなるBBシェル周りは空間確保のためにT47 BBを採用したうえで、さらに内部を削ってもらうことで対処しています。
このフレーム内部にケーブルが入る穴の位置なども、オーダー時にケーブルの角度に無理がなく、フレームに干渉しにくい位置を検証して決定しています。

GRX Limited

コンポーネントはSHIMANOのグラベル用コンポ GRXのシルバーバージョン、GRX Limitedをメインに使用。
主にフレームビルダー向けに限定で販売されたスペシャルなモデルです。
それでいながらクランクはWHITE INDUSTRIESを使うあたり、自由な組み合わせを楽しめる「カスタムバイクらしさ」でしょうか。

色で遊べ!

カスタムバイクの大きな楽しみの一つといえば、やはり色遊びではないでしょうか?
ジオメトリーやメカ的な部分は、もちろん自由とはいえ互換性などの制限がゼロではないのも事実。
ある程度はビルダーさんや僕たちショップに任せてもらう部分もあります。
しかしカラーリングは本当に自由。
自分の好きな色で塗ってもらった自転車は、本当に自分だけの一台。
どうせなら人と違う色で!と、皆さん悩まれる箇所です。

さて今回のこのバイクも、なかなか凝った塗り分けですよね。
これはオーナーさんがイメージ図を作り、カラーサンプルも持ち込んでいただいたわけなのですが、なんか見たことある色使いじゃないー?
特に京都の方。
誰とも違う、自分だけの一台なんだけど、実は京都市内に溢れるほど走っているアレ。

おおっとー!

アレじゃないですかー!
びっくりしますわ、もう。
ちなみにオーナーさん、京都市交通局にお勤めの方というわけではありませんし、特にバスオタというわけでもないようです。
しかし、今まで市バス見て「カッコイイ」なんて特に思ったことはなかった僕ですが、このバイクのカラーリングはCoolですよね!
今後、市バスを見る目も変わってくるかも?ですw

隠れ身の術!フレームが消えた?・・・w

納車祭へ!

大変お待たせしていたこのバイク、祇園祭の前祭の真っ只中に組み上がりまして。
灼熱の中、シェイクダウンライドにご一緒させていただきました。
街中では祇園祭ですが山では納車祭ですわ。

大変喜んでいただけて本当によかった!
僕もむっちゃ楽しかったんですけどね。
この度は本当にありがとうございました。
またあちこち、砂利をシバキにご一緒してくださいね!


納車祭の様子とこのバイクについての詳しいことをYouTubeの動画にアップしています。
ぜひご覧いただき、高評価、チャンネル登録もよろしくお願いします!

YouTuber的にw

自転車一台買うのに、時間もかかるし何度も相談に来なあかんし効率悪い。
でも、自分だけの自転車を作るのってむちゃくちゃ楽しい!
それがカスタムオーダーなんです。