冬のシングルスピードライド

寒いやないか、おい。
まさかの冷え込みを見せた師走の平日ライドの話。

「シングルスピードバイクで走りに行きましょう」
そんな話を以前からしていたTAKAOさんと早朝に待ち合わせて走り出す。
ずっと前からシングルスピード(以下SS)バイクを楽しんでいたTAKAOさん。
一緒にトレイルライドに行くMTBもSSだし、なんならCXのレースでもSSバイクで勝っちゃうような人です。
対して僕は、長いこと乗っていたCHERUBIMを2年前にSSカスタムしたものの、基本的には通勤かランチを食べに行く、銀行に行く時などの街中での「おつかいバイク」としてしか使っていません。
SSバイクで京都市から出たこともありませんw
さて、どうなりますことやら。
今回のコースビルドはTAKAOさんにお願いしました。

今回のライドの使用バイク
TAKAOさん – KUALIS スチールSSCX カスタム
TAKUYA(僕) – CHERUBIM カスタム (650b)

どちらも国産のカスタムフレームで組まれたスチールバイクです。

実は11月上旬に予定していたこのライドですが、ワケあってこの時期に変更となりました。
12月て、寒いやん!
と思っていたものの、実際走り出してみて気づいたこと、紅葉がキレイ😍
今年は色づきが遅く心配されていた紅葉ですが、少し遅れたものの色づきがよく、とてもキレイ。
色づきが遅かったぶん、いつもならシーズン終了のこの時期でもとても美しい紅葉を楽しめるんですね!
一ヶ月遅れてよかった!

京都〜宇治〜宇治田原


シフトのあるロードバイクやグラベルバイクでは走り慣れた道。
SSバイクではどうなんやろ?という心配をよそに、走ってみたら意外と普通。
ちょいと速度が遅いことを気にしなければ問題なく走れますね。
変速がないため
「早く漕げば速く走る。遅く漕げば遅く走る」
という、自転車の基本をリアルに感じられます。


国道を避けて通った集落で、遠くに見えた神社に目を惹かれる僕たち。
「あそこに立ち寄って行きましょう!

息を呑むほどのその美しさに言葉を失う。。。
やりすぎることなく程よく手入れされた紅葉に、おそらくドンピシャのタイミングで訪れることができたのでしょう。
そして僕たちの他に誰もおらず貸切で楽しむことができたのは、朝8時過ぎという時間のせいでもあるのでしょう。
トイレもお借りできましたよ。
(トイレの窓からの景色がこの美しさである)

ほんと、素晴らしい神社に出会うことができました。
この神社を見つけたあの道は今までにも何度も通っているはずなのに、、、
色づきの盛りだったからこそ目に留まったのでしょうね。
いやあ、見つけることができて本当によかった!
しっかりと参拝して再スタート!

裏白旧道〜朝宮〜信楽

もちろん、国道は極力避けて旧道や車の少ない道を選んで走ります。
それに加えて今回はSSバイクでのライド、激坂も避けないと登れませんよね。
しかし車の通らない旧道、一部ではこの有様である。

朝宮ではMacchi Cyclesに立ち寄ったものの留守(まだ早すぎ??)
そして日が高く昇ってきてポカポカの信楽をのんびりと通過。
信楽駅のところでコーヒーブレイクを入れ、さらに進みます。
さてこの先は林道の峠道。
今日のコースで最大の山場です。

今回、初めてSSバイクで長旅に出て気づいたことがいくつかあるのですが、特に感じたのがギア比のチョイスが重要だということ。
変速がないんだから当たり前ですけどね。

重めのギア比にしていたら平地ではスピードが出るけど坂が登れない。
坂を重視して軽いギア比にしていたら平地では漕いでも漕いでも進まない。。。


禅問答ではないけれど、何かの教えみたいなものを感じますね。
今回僕のギア比は、フロントが34Tでリアが16Tの2.125。
疲れた脚でキツい坂を登る時に
「ああ、ちょうどギリギリ。ギア比があと少しでも高かったら足ついてるわw」
と思ってました。
それでいてもっとギア比が低かったら平地で全然進まないって考えると、このギア比は絶妙にバッチリだったのでは?とも思えてきます。

陽当たりのいい暖かな峠を越え、一気に降る。
この先は僕の知らない道。

甲南〜土山〜日野

田畑とちょっとした街を交互に走る、いかにも滋賀県的な道。
基本は平坦だけど、時々起伏が現れる。
ぐんっと登った先で視界が一気に開け、Wow~☆と声が出る。

土山茶の産地、土山の茶畑。
緩い傾斜の先に平地が広がる、京都とは明らかに違った地形。
気持ち良いっす。
そしてこの辺から、脚のいつもとは違う部分に痛みというか疲労感。
実は今回のバイク、SSであるということ以外にもいつもと違うところがいくつかありまして。。。

フラットペダル!
ビンディングなしで長い距離を走るのは初めてかも??
やっぱり違うもんです。
踏んだ感じというよりは、固定されていない不安定感というか。。。
足が上に来るたびにソールがペダルから離れようとするという感触?
前ももの膝のすぐ上あたりに軽い痛みというか強い疲労感が。。。

ハンドルバーも、いつもはドロップですがこのバイクに使っているのはスワローハンドル(ていうのかな?)。
上体を起こしてリラックスした姿勢が取れる反面、深い前傾を取りにくい。
平地で速度を出す時とか、向かい風が強い時はちと大変。
でもま、これはこれで悪くないよね。
得るもの、失うもののバランスです。

日野の定食屋さんでとんかつランチをいただく。
食べ終わった後で、冬季限定メニューでとんかつとカキフライのセットがあったことを知り、軽く凹む。
まあ、美味しかったからよしとする。
ここまできたら目的地まであとすこし!

東近江〜近江八幡

そう、今日のゴールは近江八幡。
京都から近江八幡に行くのに信楽経由って、ちょっと頭悪いコースかもw
でも楽しいんだもん。

ここからはほぼ平坦。
田んぼの道、キッツイ向かい風を覚悟していたもののそれほどでもなく快適クルージング。
トラブルもなく、イメージしていた時間よりだいぶ速く到着しそうです。
最後はやっぱりシメのグラベル。
TAKAOさん、さすがです。


そして到着!
近江八幡の八幡堀です。

有名?観光地の八幡堀ですが、平日のためか観光客の姿はまばら。
どこに行っても人混みの京都と比べると、ゆっくり観光できていいですね。

そして実は、今回のお目当てはTwo Rabbits Brewing BEER HOUSEでクラフトビールを買うこと。
本当ならお疲れカンパイと行きたいところですが、ここは駅から遠くまだライドがあるのでそうはいかず、お土産に缶で買って帰ろうと。

だがしかし!

事件はここで起こる。

缶での販売は週末のみ。
平日はタップ営業だけ。
だそうです。

そりゃ考えましたよ。
今ここで飲んで、駅まで自転車を押して歩いて帰ろうか?とも。
しかし、いろいろ考えた結果、今回は諦めて次回に乞うご期待と。

で、観光で時間を潰してから駅までライド。
自転車を輪行パッキング。
駅前にある16時オープンの居酒屋さんに開店と同時に滑り込み、プレモルで乾杯です。
輪行帰りの特権ですね!

いやあ、楽しかったっす。
SSバイクでも100km走れるもんなんですね!
変速のついたバイクとはまた別の楽しみが見つかった気がします。
素晴らしいコースを引いてくれたTAKAOさん、ありがとうございました。
シンプルで奥の深いSSバイクに興味のある方、一緒に楽しみませんか?
コソっと走行ログ